バスケにおいて、速攻の理想は3線速攻=3menを指し、広がって走ることを理想として練習するのが常識です。脚力があるチームならそうかもしれませんが、脚力のないチームの場合は広がる分の距離を走ることで遅くなり、速攻にならなくなってしまいます。そのため最短コースを取るように狭く走るほうがいいと私は考えています。
この逆転の発送をする時に「パスの一単位」という考え方に注目します。パスの一単位とは通常4.5~5.5mの長さを指し、速く強いストレート・パスができる距離感となります。なるべく長い距離をストレート・パスできる方がボールの移動が速くなり速攻が出るためです。そしてその距離をストレート・パスができるように、何度も何度も力強いパスの練習します。しかし腕力のないチームはいつまでたってもできません。そのためパスの一単位を変えることにしました。
私たちの使うパスの一単位は、約4m弱=サークルの直径=3.8mほどの距離にしています。この距離になるとTouch Pass(タッチ・パス)がストレート・パスできるようになります。タッチ・パスとはバレーのオーバー・ハンド・パスのようにキャッチせずに弾くように出すパスです。力は使いません。この距離感でタッチ・パスを連続して使うと、その真ん中で2対1で守ろうとするディフェンスは目や首の振り、そして体の向きが追いつけなくなり、ボールを見きれなくなります。つまり人間の追視能力を超えるためディフェンスできなくなるのです。自分たちの運動能力は低いのですが、相手チームの運動能力を引き下げることで対等以上に戦うことができます。爆発的なオフェンス力の秘密の一つです。
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